アンティークコインの偽物を見分ける6つのコツとは?

 

アンティークコインは、全世界で20万種類ほど存在しています。そのうちの約200~300種類のコインには希少価値(プレミアム)が付いており、高値で売買されています。

しかし、市場の拡大とともに年間増えているのが偽物(贋作)のアンティークコイン。偽物のアンティークコインは、プロでも真贋を見分けるのが難しいほど精巧に作られており、購入する際は偽物を掴まされないために見分けるコツを知っておく必要があります。

本記事では、アンティークコインの真贋を見極め、偽物をつかまされないために押さえておきたいポイントを6つご紹介します。

 

 

 

アンティークコインとは

アンティークコインとは、100年以上も前に発行されたコイン(金貨、銀貨等)を指しており、紀元前に作られた金貨から、1900年代初めに作られたコインまで含めると、現在世界には約20万ほどの種類があると言われています。

このうちの約200~300種類のアンティークコインには、発行枚数や現存枚数、歴史的背景、デザイン性の観点から高い価値が付与されているのです。そして昨今、世界の富裕層を中心に、資産運用や防衛のツールとしてアンティークコイン投資が積極的に行われています。

 

アンティークコインには偽物が存在する

アンティークコイン約20万種類の中には、価値の高いものから価値の低いものまで、非常に多くの種類があります。しかし中には、偽物のアンティークコインも存在するのが実情。

実際、業者でも判断するのが難しいほど精巧に偽装されたアンティークコインもあり、素人目に判断がつくものでもありません。偽物と知らずに買ってしまっていて、実際は全く価値がなかったみたいなことが起きる可能性も十分にあります。

 

本物と偽物のアンティークコインを見分ける6つのコツ

前述したとおり、アンティークコインが本物かどうかを見極めるのは初心者はおろかプロでも極めて難しいと言われています。ここでは、アンティークコインの本物と偽物を見分けるために押さえておきたいポイントを6つ解説します。

 

ポイント①鑑定済みのコインかどうか

真贋のポイントを見極める一つに、アンティークコインが第三者鑑定機関からの鑑定済みかを確認することが重要です。

特に世界的に有名な米国の第三者格付け鑑定機関であるPCGS社(Professional Coin Grading Service)及びNGC社(Numismatic Guaranty Corporation)の鑑定済みコインかどうかを確認することで、コイン自体のグレーディングを担保できます。

 

ポイント②信頼できる販売元であるか

安心して本物のアンティークコインを購入するためには、信頼できる業者(販売元)を見つけることが重要です。

信頼できる販売元かを知るためには、事前に販売元が何年ほど運営や経営をしているか、PCGS社やNGC社といった世界的格付け鑑定期間からの認定を受けているか確認しておきましょう。

 

ポイント③保証制度が充実しているか

よく安心してアンティークコインを購入するためには、購入後の保証制度が整備されているかも確認しておきましょう。優良な販売ディーラーでは、販売するコインの真贋を保証していたり、仮に偽物でも全額返金保証などの条件を採用しています。

アンティークコインの偽物が市場に出回る昨今、これらの厳しい条件を採用するには、アンティークコインに対する豊富な知識や取引実績、経験値などがなければなりません。

そのため、購入する際はどのような保証制度があるかを確認すると良いでしょう。

 

ポイント④オークションサイトの購入は控える

現在では、アンティークコインを専門で扱うオンラインショップや、ヤフオクなどのオークションサイトでも数多くのアンティークコインを取り扱っています。

コインの売買が簡単に行える一方、誰でも出品できてしまうため、偽物を偽造して販売しているケースも数多く見受けられます。

そのため、販売元が定かではない、もしくは販売実績が乏しい場合は、下記で述べる鑑定番号を検索して本物か偽物かを調べるようにしましょう。

 

ポイント⑤鑑定番号を調べる

現在アンティークコインのグレーディングを行う機関は、米国のPCGS社及びNGC社の2社が独占しています。

各社では、それぞれ鑑定番号を有しており、この番号を照合することで、アンティークコインの本物か偽物かを調べることができます。

以下では、それぞれの機関の鑑定番号の調べ方について解説します。

 

PCGSでアンティークコインの鑑定番号を調べる方法

PCGS:https://www.pcgsasia.com/cert/

  1. サイトにアクセスしたら、ページ右下にある「CERT」と書かれた空欄に、コイン記載のスラッシュ以降の数字を入力して「Verify」をクリック。
  2. コインの残存枚数、基準価格、過去のオークション実績確認することができる。

 

NGCでアンティークコインの鑑定番号を調べる方法

NGC:https://www.ngccoin.com/certlookup/

  1. サイトにアクセス後、ページ下部にスクロールしていくと、「Cert#」·「Grade」と書かれた空欄に、コイン記載の数字(ハイフン含む)を入力。
  2. 記入後、「GO」をクリックして検索。
  3. コインの詳細(価格推移や基準価格など)について確認することが可能。

 

ポイント⑥アンティークコインのカタログを購入して調べる

アンティークコインは紀元前500年以降、1900年代初めに至るまで、約20万種類ものコインが発行されています。

希少価値の高いコインや、値上がり率の高いコインであれば、過去のオークション履歴やウェブサイトを検索することで、おおよその価値を知ることができますが、その他のコインは簡単に検索していることがなかなか難しいのが現実です。

そこで活用したいのが、アンティークコインのカタログです。代表的なものは、フリードバーグ夫妻(Friedberg)著の「Gold Coins of the World」や、イギリスコインのカタログ「COINS OF ENGLAND & THE UNITED KINGDOM」。

カタログを使うことで、各アンティークコインの発行年代や発行金貨の種類、コインの価格相場を把握することができます。

その他にもアンティークコイン投資を始める上では、不可欠な情報が記載されているため、偽物を購入しないためにも、事前にカタログを用いて知識を習得するようにしましょう。

 

まとめ

国内におけるアンティークコイン投資は、まだまだ発展途上と言えます。したがって、コイン自体の知識量や経験が乏しく、真贋がつかめないため偽物を購入してしまったりするケースも数多く見受けられます。

しかし、鑑定済みのコインを購入したり、信頼できる販売元(業者)をみつけることで、世界情勢に左右されることなく資産形成をすることが可能です。

これからますます市場の拡大が期待できるアンティークコインですが、これを機にアンティークコイン投資をはじめてみてはいかがでしょうか。