アンティークコイン・モダンコインのコレクターの10カ条!コイン収集のおすすめ方法
投資目的で最近人気なのが「アンティークコイン」と「モダンコイン」です。今後の値上がりが期待される需要の高いコインを収集したり、シンプルにアンティークコインが好きで集めたりと、投資や趣味など様々なコレクターが増えています。
アンティークコインのコレクターと聞くと、動かすお金が大きく、自分には少し敷居が高いと感じる方も多いでしょう。
そこで今回は、今からコインのコレクターを目指そうと思っている人に「コレクターになるために意識しておくべき10カ条」をご紹介します。
アンティークコインとは
アンティークコインとは、100年以上前に造られたコインや硬貨のことを指します。年代に関して具体的な定義はありませんが、古代~中世のコインであることが多いです。一般に流通している硬貨に加えて、王の即位や式典などの記念として作られた記念コインなども含みます。
アンティークコインは、見た目の美しさはもちろん、資産としての価値も高いため、人気のアンティークコインは、世界中のコレクターの垂涎の的となっています。
モダンコインとは
モダンコインとは、現代に近い比較的新しめのコインのことを指します。第二次世界大戦以降に造られたコインが多いです。モダンコインとアンティークコインを比較すると、モダンコインのほうが見た目は美しい場合があります。コインの製造技術が向上しているので当然といえば当然です。
しかし、流通量や残存枚数が多く、「希少価値」が少ないため、資産価値としてはアンティークコインには及ばないことが多いです。ただ、人気のモダンコイン(例:2019年モダンウナ)は数百万円以上の価値がつくこともあります。
アンティークコイン・モダンコインコレクターの10カ条
では、これからコインコレクターになる人に覚えておいてほしい10カ条をご紹介します。
01.分散投資を心がけつつも、手を広げすぎない
分散投資とは、保有している資金を「複数の投資先」に分けて投資する方法です。分散投資は、アンティークコイン投資だけでなく、投資全般のセオリーです。1つの資産に集中して投資した場合と比べて、価値が下がったときのリスクをおさえることができます。ただ、資金が少ない中で闇雲に分散しすぎると、管理の方が大変になるのでバランスには気をつけましょう。自分が管理できる範囲で、特徴の異なるものに投資することをおすすめします。
02.購入するコインについては入念に情報収集する
たった1つのコインをとっても、そのコインの価値をきちんと理解するには、入念な情報収集が必要です。コインに関する情報で言えば、年代、製造年、コインの種類(金貨・銀貨・銅貨・記念など)、状態、価格、真贋(本物か偽物か)など多岐にわたります。
どれか一つでも抜け落ちていると、自分の想定していた姿と違ったコインが届いたり、思っていたよりも価値が低かった、ということが往々にしてあり得るのです。
とくに自分が購入するコインに関しては「もうこれ以上調べることはないよ」と言えるくらい、入念に情報収集を行いましょう。
03.コインディーラーやコインの専門家と良い関係を築く
どの分野においてもそうなのですが、専門家と呼ばれる人を味方にしておくと心強いです。コインの世界ではコインディーラーと呼ばれる人たちです。
どのようなコインが人気なのか、これから価値が上がりそうなコインはどれなのか、市場に出回りそうな珍しいコインはあるのかなど、良い関係を築くだけで、様々な情報を入手することができます。
それと同様に、コインの専門家やコイン専門店の店員などとも良好な関係を築いておくと良いでしょう。仕入れ情報などが聞ければ、他のコレクターよりも有利に話を進められます。
04.本当に気に入ったコインを買う(価格で決めない)
「安いからこのアンティークコインを購入しよう」と安易な考えで決めていることはありませんか。また、購入した後に「特に自分の好きなアンティークコインではなかったな...」と後悔していませんか。
確かに、価格はコインを購入する際の大事なファクターではありますが、安いということはそれだけ価値が低いということです。価値がない上に自分でも特に思い入れのないコインだとしたら後悔しかありません。まずは、本当にそのアンティークコインが自分にとって必要なものなのか、本当に欲しいものなのかを考えましょう。
欲しい「コインの名称」「造られた年代」を考えた上で、「グレード」「価格」などで厳選していく方法をおすすめします。
05.見た目やグレードの良いコインを購入する
アンティークコインやモダンコインでは、見た目やグレードは非常に大切になってきます。傷、サビ、劣化具合、欠け、曲がりなど少しでも通常と違うところがあるとアンティークコインとしての価値は下がります。観賞用でも投資目的でも不利になることがほとんど。
コインの種類によっては、グレードの低いものしか現存しないなんてこともあるかもしれませんが、もし現存数の多いコインであれば状態の良いものが手に入るまで購入するのを我慢してみることも必要になります。
06.質の高いコインにお金をかける
コレクターとして、観賞用にしろ投資目的にしろ高品質なコインにお金を注ぎ込みたいところです。状態も悪い、保管方法も適当、相場以上の価格で売られているなどのコインには手を出してはいけません。お金をかけるのであれば、状態が良く、しっかりとした保管がされており、価格も相場付近である高品質なコインにしましょう。
07.自分の直感を大切にする
アンティークコインは決して安いものではありません。お手軽なものでも数万円を超すものは全然あります。購入する際には迷うことも多くあることでしょう。
しかし、ときには自分の直感を信じて購入することも大事です。アンティークコインのコレクターは年々増加しており、それだけライバルが大勢いるということです。資産に余裕がある人であれば、自分が欲しいと思ったコインをすぐに購入してしまいます。「あ、狙ってたコインを買われてしまった…」というように迷っている間に買われてしまって後悔することも多いです。
もし直感に自信がない場合は、「このくらいの価格だったら構わず購入する」という自分なりの価格の目安ラインを作っておくと良いかもしれません。
08.欲しいコインの相場を把握する(価格設定)
もし自分が欲しいと思っているコインを見つけたとしても、すぐに購入するのではなく一度冷静になりましょう。
そのコインのグレードや状態の確認も大事ですが、本当にそのコインの価値が相場に近いのかも確認すべきです。「A社で30万円で購入したのに、B社で調べたら15万円で出品されていた」なんてことも充分に考えられます。
しっかりしたサービスで購入すれば相場とかけ離れたような価格で出されていることはほぼありませんが、それでも相場に近い価格で購入したいところです。
09.忍耐強くコイン収集に取り組む
自分が欲しいと思っている種類のコイン、状態の良いコイン、グレードの高いコイン、価格が相場付近のコインなど、これらをすべて満たすコインはそう簡単には見つかりません。
長い時間をかけて検索をしたり、コレクター仲間に情報を聞いたり、専門店のお得意様などになって情報をもらったりと、時間がかかるものです。
そのため、コイン収集には忍耐強さが不可欠になります。最初は難しいかもしれませんが、自分が本当に後悔しないコインを手に入れるためには大事なことです。
10.グレードの見極めは、鑑定機関に任せる
グレードとは、そのコインの状態をランク付けしたものです。イギリスやアメリカ、日本で名称は異なりますが、分かりやすく言うと「新品状態であればグレードが高く、汚れや傷が目立つ状態であればグレードが下がる」と覚えておけば問題ありません。もちろん、グレードが高いほど同じコインだったとしても価値に大きな差があります。
しかし、こういったグレードを自分の感覚で付けてはいけません(というか無駄です)。なぜなら、「完全未使用品」と「未使用品」はコインのグレードという観点で言えばまったくの別物なのです。しっかりとした専門の鑑定機関に鑑定してもらうようにしましょう。
コレクターとして購入するときだけでなく、いずれ出品するときにも専門機関による鑑定書があるだけで評価が高くなります。
まとめ
今回の記事をまとめると以下のようになります。
- アンティークコインとモダンコインの主な違いは造られた年代
- 10カ条は心構え、考え方として覚えておく
- コイン収集は長期間に及ぶこともあるので、忍耐強さ・我慢強さが必須である
- 何よりも大事なのは、コインを購入した後に後悔しないこと
コインコレクターになること自体は難しいことではありません。しかし、コインコレクターとして成功するのは難しいです。
コインの種類が多いだけでなく、グレードや相場などを加味して価値を見出してから購入しなくてはいけないからです。まずは、この記事に書かれている10カ条を指針にしてコインコレクターとしての活動を頑張ってみてください。