アンティークコイン投資のメリットやデメリットをご紹介!


みなさんは投資と聞くと、どのような商品を思いつくでしょうか?

株式や不動産、為替、ワインやクラシックカー、腕時計など、さまざまな投資対象が挙げられるかと思います。しかし、現在世界的富裕層の間で常識の一つとして挙げられるのが「アンティークコイン」の存在。

アンティークコインと聞いても、あまり日本では馴染みのない投資対象かもしれませんが、年平均で125%を超える価格上昇を続けているコインがあるほど、活況を呈している投資対象と言えます。

そこで本記事では、なぜここまでアンティークコイン投資が世界の富裕層や投資家から愛されているのかを、投資するメリットとデメリットの観点から解説します。

 

 

アンティークコイン投資のメリット

以下では、アンティークコイン投資を行う上で享受できるメリットについて紹介します。

収益性・安全性に優れた資産

アンティークコインは、投資する人(保有する人)によって、投資する名目を変える資産と言えます。

例えば、直近の金融危機に挙げられるリーマンショック時(2008年)では、株式で資産を保有していた場合、約4割の資産が吹き飛んだとされています。

しかし、アンティークコインは同時期に年率125%に上昇したと言われており、有事の際でも強固かつ収益性の高い投資対象と言い換えることができるでしょう。

また不況や有事の際でも値崩れはおろか、上昇に転じる点を加味すると、安全資産とも言えます。

したがって、アンティークコインを保有する人によって、ポートフォリオの安全資産に位置付けることも、株式や不動産同様、キャピタルゲインが狙える資産にも位置付けることが可能です。

メンテナンス・管理にかかるランニングコストが不要

一般的に実物資産として挙げられる不動産やクラシックカー、絵画、ワインなどは、購入以降も良好な維持管理の環境を求められたり、定期的なメンテナンスが不可欠。

そのため、購入する段階で相当の金額を要するだけでなく、購入後も資産価値を維持するためのランニングコストが欠かせません。

一方、アンティークコインは傷や劣化を防止するためのプラスチックケースがあるだけで、清掃やメンテナンスも不要なため、場所を取らず希少価値のある資産を保有することが可能です。

多くの投資家は、リスクヘッジやリターンの観点から、様々な投資対象を組み入れたポートフォリオを選定します。しかし、四季(寒暖差)や自然災害の多い日本では、大掛かりな施設や管理体制はかえってリスクになりかねません。

その点、手のひらほどで管理できてしまうアンティークコインは、ランニングコストが不要なだけでなく、実物資産としても投資価値の高い資産と言えます。

希少価値の高さ

投資対象に対する価値の付けられ方は、市場の需要と供給のバランスによって決定します。そのため、大衆的に買えるものや保有できるものはより安価に、寡占的なものはプレミアム(付加価値)が付きより高価になっていく構図が出来上がっています。

私はクラシックカー投資をポートフォリオの一つに組み込んでいますが、クラシックカー投資は世界的にみると、実物資産としての側面だけでなく、金融投資としての側面も持ち合わせています。その理由は車両自体の希少性。

流通量の大小や現存台数、保管状態などを総合的に加味し、かつ希少性が付帯すれば、当初の購入価格より数倍から数十倍の価値がつくことも少なくありません。

一方アンティークコインも、日本ではあまり認知度がないものの、世界的に見れば、希少価値や収益性の高さから、多くのコレクターを有する投資対象に挙げられます。

誰でも簡単にはじめられる

アンティークコイン投資は、コインを購入するだけなので、誰でも簡単にはじめられる投資です。注意点は、値上がりするアンティークコインとそうでないアンティークコインがあること。この点は、他の投資商品と同様です。

値上がりするアンティークコインとは、希少性が高く(数が少なく)、人気の高いもの。

例えば、1820年に発行されたジョージ3世の5ポンド金貨(発行枚数:25枚)、1831年に発行されたウィリアム4世の5ポンド試鋳金貨(発行枚数:10枚)のように世界に数十枚しかないようなコインや、1839年に発行されたヴィクトリア女王の5ポンドプルーフ金貨「ウナとライオン」のように圧倒的人気を誇るコインは値上がりが期待できます。

また、アンティークコインには偽物が存在していたり、ありえないほど高い手数料を上乗せしてアンティークコインを売っていたりするショップもあるので、注意してください。

 

アンティークコイン投資のデメリット

アンティークコイン投資は資産性や希少性の高さだけでなく、管理方法の手軽さなどに長けている一方、事前に押さえておくべきデメリットがあることを忘れてはいけません。以下では、アンティークコイン投資のデメリットについて解説します。

情報の真贋を見極めるのが困難

アンティークコイン投資をする上で、最も気をつけなければならないリスクが、情報及び商品自体の真贋を見極める点と言えます。アンティークコイン市場は、供給量が少なく、市場規模も小さいため、流動性が乏しいため、市場の中には、多くの偽造コインや、不確実な情報を商品として販売しているディーラーも見受けられます。

これは実物資産に投資する上では、よくある事例に該当するため注意してください。アンティークコインを買う際は、アメリカの二大鑑定機関であるPCGSかNGCの認定を受けたコインを買うようにしましょう。

また、ネットショップなど購入する場合は、PCGSかNGCの認定ディーラーなど信頼できる業者を見つけるようにしましょう。

盗難及び紛失リスク

多くの方が気を付けなければならない点は、盗難及び紛失などのリスクです。通常不動産やワイン、クラシックカーなどであれば、保管場所や管理体制を厳重にすることで、盗難や紛失に対するリスクを軽減することが可能です。

しかしアンティークコインの場合、多く方のケースだと自宅で保管することが一般的のため、盗難にあったり、年月が経つ中で紛失してしまうことに気をつけなければなりません。

 

まとめ

アンティークコイン投資は、未だ日本に根付いた投資対象とは言えないため、まだまだ収益性や魅力度も低い商品と言えます。しかし、投資や金融の見識で先行する欧米の富裕層の間では、スタンダードな知識として広く知れわたっています。

本記事では、アンティークコイン投資の魅力をメリットとデメリットの観点からお伝えしましたが、これ以外にもアンティークコイン投資の魅力は数多く存在します。

これを機に、何か投資を始めたいという方は、選択肢の一つ及び知見を広げる意味でもアンティークコインについて知ってみるのはいかがでしょうか。