アンティークコインや金貨・銀貨のベストな保管方法とは?3つの保管方法と注意点を解説
アンティークコインやモダンコイン、金貨、銀貨など、どのようにコインを保管していますか。
一口に、コインの保管方法といっても、コインホルダーに入れたり、専用のスラブで保管したりと、さまざまな方法があります。それゆえに「どうやって保管すれば、コインの状態を良いままに保てるのか?」と迷う方もいるかもしれません。
この記事では、
- 初めてアンティークコインを購入したけれど、保管方法がわからない
- いくつかの保管方法の中で、どれが一番ベストな方法か知りたい
コインの保管ケースや保管場所など、よりベストな保管方法についてみていきましょう。
アンティークコインの保管方法(保管ケース)
コインの保管ケースとは、その名の通り、コインを保管する「コイン専用のケース」のことです。
コインの保管ケースは、コインを保護する時に最もコインに近いもの。保護するために買ったのに、雑な素材で逆にコインを傷つけてしまっては元も子もありません。そのため、どのケースを選ぶにしても素材選びは慎重に行いましょう。
ここでは、コインの保管ケースを使った保管方法についてご紹介します。それぞれの素材やメリット・デメリット、注意点についてみていきましょう。
01.スラブケースに入れてコインを保管
とくにアンティークコインの保管ケースとしてよく使われているのが「スラブケース」。スラブケースとは、開封防止仕様のアクリル製のケースになります。ちなみに、PCGSやNGCなどのコインの鑑定機関に、未鑑定のコインを鑑定に出すと、鑑定後は、コインのグレード等が記載されたスラブケースに入って、送られて来ることが多いです。
耐久性が高く、万が一、ケースごとコインを落としてしまっても、アンティークコイン本体に傷がつくことはほとんどありません。
ただデメリットとして、コインに直接触れることが難しいことが挙げられます。また、スラブケースはコインを囲むように固定するので、コインの側面のデザイン等はみづらくなってしまうでしょう。
とはいえ、アンティークコインを安全に保管するために、スラブケースは最適です。いくつかのコインを保有している場合は、スラブケース用の収納ケースも売られていますので、チェックしてみてください。
02.コインホルダーにアンティークコインを保管
次に紹介する保管ケースは、「コインホルダー」です。コインホルダーとは、ラップのようなフィルムにコインを閉じて保管するもの。
こちらは、軽い衝撃程度であればコインを保護することができます。また、透明のフィルムに閉じるため、スラブケースよりはコインをよく観察できます。
しかし、スラブケースほどの「耐久性」はありません。そのため、激しい衝撃でフィルムが破れてしまい、コインを傷つけてしまう可能性があります。
また、コインホルダーは直射日光に弱く、直射日光に近い場所に置いておくと、フィルムが劣化しやすくなる恐れがあるため、直射日光を避けて保管しましょう。
03.そのままアンティークコインを保管(ケースに入れない)
あまりおすすめはできませんが、ケースに入れずにそのまま保管する方法もあります。
メリットとしては、コインを手に取り、触ることができること。もちろん、コインのデザインや彫りの感じ等もよく観察できます。アンティークコインの良さを、直に触れて感じられることは大きなメリットといえるでしょう。
しかし、ケースに入れていないということは、傷がついたり、サビがついたりと、コインが「劣化」する可能性が大幅に高くなります。
価値が高く高価なコイン等の保管としてはおすすめできませんので、十分にご注意ください。
アンティークコインは「スラブケースで保管」がおすすめ
3つの保管方法のなかで一番おすすめな保管方法は、スラブケースに入れてコインを保管する方法です。理由はシンプルで、「コインを一番安全に保管できるから」です。
アンティークコインは、値段の差はあれど、コレクターにとっては全てのコインが貴重な一品。「傷つかないこと」が最重要でしょう。
もちろん、コインホルダーでの保管やそのままで保管すること絶対にダメ、とは言い切れません。せっかくコインを手に入れたのだから、直に触れたり、デザインをよく見たりしたい、というのは当然でしょう。
しかし、コインを自分の資産として守るためには「価値を下げないこと」が最低条件です。そのためには、スラブケースのような頑丈な保管ケースに入れて保管することをおすすめします。
アンティークコインの保管場所
コインの保管場所についてです。自宅や貸金庫など、アンティークコインの保管場所として最適なのはどこか、といった観点で解説します。
01.自宅でコインを保管
コインの保管場所として、まず思いつくのが「自宅」です。おそらく、ほとんどのコレクターの方が自宅でコインを保管しているでしょう。
自宅で保管することのメリットは、自分の見たい時に自由にコインを眺めることができること。銀行などに預けると制限がありますが、自宅に置いておけば自分の好きな時にコインを見ることができます。
デメリットとしては、災害時にコインを消失する恐れがあることです。旅行などで長期の外出をする時は注意しましょう。
自宅でコインを保管する際の注意点は2つ。1つ目は、デメリットにも挙げた「火事」です。コインは金属でできているため、火災には弱いです。耐火性のある金庫などにコインをしまっておくなど、対策をしておきましょう。
2つ目は、自宅に高価なコインがあることを周囲の人に言わないこと。とくに外出先では、誰が聞き耳を立てているかわからないので、会話には気を配ることをおすすめします。
02.銀行の貸金庫に保管
コインの保管場所として、自宅の外に挙げられるのが銀行の貸金庫です。こちらは、自宅よりも安全性が高いということが何よりのメリットです。
しかし、頻繁にコインを確認することができないというデメリットもあります。また、銀行によっては貸金庫の使い勝手が悪い場合もあるので、保管や出し入れに手間がかかることがあります。とはいえ「安全性を最も優先したい」ということであれば、銀行の貸金庫にコインを保管するのが、最もおすすめです。
ただ「水害」には注意してください。近年、熊本や岐阜などで大雨により河川の氾濫が多発しています。コインは水にも弱く、水没してしまうと深刻なダメージになります。銀行の貸金庫を選ぶ際にはハザードマップを確認し、水害の影響がなるべく小さいエリアの銀行を選びましょう。
まとめ
この記事では、アンティークコインのベストな保管方法について紹介しました。コインの保管ケースやコインの保管場所など、自分の大切なコインを守るにあたって確認すべき項目がいくつかあります。必要な情報を入念に確認して、自分にあったコインの保管方法を探してみてください。